商標登録を自分でやるときの方法と注意点をプロが解説

商標登録を自分でやりたいけどできるのかなあ。

自分でやるときのメリットとデメリットを教えてほしい。

失敗したくないから自分でやる方法をプロに教えてほしい。

 こうした疑問に商標のプロが答えます。

 ・筆者の実績

 ・大手法律事務所などで知財の実務経験を積む商標のプロ。

 ・自作で超格安オンライン商標出願代行システム「BrandAgent」を立ち上げ

 本内容の構成とわかること

1.商標登録の出願はプロに頼まず自分でできるのかがわかる

2.商標登録の出願を自分でやるときのメリットとデメリットがわかる

3.商標登録の出願であなたがやるべき手順と失敗しないための注意点がわかる

1.商標登録の出願は自分で簡単にできます

結論から言うと商標登録の出願はプロに頼まなくても自分でできます。

ただし、最低限の用語は理解しておいてください。用語は以下のとおり。

①商標     ・・・文字(標準文字・ロゴ文字)・図形・記号・シンボルマークなどのいずれかかこれらの組み合わせ

②指定商品・役務・・・あなたが商標に使用する商品名・サービス(役務)名

③区分     ・・・指定商品・指定役務がどの類に属するかを表すもの。45類まである。

(例)商標「SEIKO」商品名「時計」区分「第9類」

より詳しく知りたい方は 「商標の登録流れを絶対わかるようにプロが簡単に解説【事例あり】」の記事をご参考ください。

出願の費用は以下のとおり。

出願手数料➤¥3,400+(区分数×8,600)

登録納付料➤¥16,400×区分数×2回 または ¥28,200×区分数×1回

注意すべき点は以下のとおり。

 ①商標がすでに登録されている商標と同一・類似であれば商標登録を受けることができない

 ②商標としての識別性のないものは商標登録を受けることができない

 ③区分が増えると費用も高くつく

 特に注意すべきポイントは②でして、例えば、ローマ字2文字だけの商標は識別性がないと判断されて原則登録を受けることができません。詳しくは特許庁のサイト「出願しても登録にならない商標」を参考にしてみてください。

また、区分が増えると費用が高くなるので、登録できないと出願手数料が無駄金になってしまうことに注意してください。

最低限これだけOKですが、あなたが後々後悔しないように、自分で商標登録の出願をした場合のデメリットも知っておきましょう。

2.商標登録の出願を自分でやるときのメリットとデメリット

商標登録を自分でやる プロに頼む
メリット ・費用が安くなる ・登録の失敗を回避しやすくなる ・商標登録出願の準備・手間が省ける ・審査結果の如何に問わず、対応してくれる(別途費用がかかる場合あり) ・登録後の管理もしてくれる
デメリット ・登録に失敗する可能性が高くなる ・商標登録出願の準備・手間がかかる ・審査結果がNGの場合、自分で応答しないといけない ・審査結果がOKであっても、その後は手続きが煩雑 ・自分で登録後の管理もしないといけない 費用が高くなる (相場の参考:「商標登録の費用と相場はいくら?格安すぎる安いところはどこだ!?」)

あなたが商標登録を自分でやる場合、これだけのデメリットを背負っていることを覚悟してください。

商標は、出願自体は簡単ですが、調査がうまくなかったり、商標登録を受けられないものについてしっかりと勉強しないと失敗して出願手数料を無駄にする可能性が高くなります。

確かに、弁理士などの商標のプロに頼むと、費用が1区分あたり4~5万円ほどかかるので自分でやりたいという気持ちは分かります。

しかし、今では、筆者が運営する「BrandAgent」は、弁理士サポート付きで出願手数料・登録手数料あわせてなんと1万円です(税別・1区分あたり)。

登録後の期限管理もこれ1つでばっちしです。

筆者の独自サーチでは業界最安値です。

使い方も簡単であり、「商標登録の代行サービスにBrandAgentをおすすめする理由」にて解説しています。

とてもお得なので迷ったらすぐにでも使ってみることをおすすめします(無料版もあります)。

それでも自分でやりたいという方に自分でやる手順を解説します。

3.商標登録を自分でやるための手順と注意点

手順は以下の4ステップだけ。

①先願調査

②指定商品指定役務の決定

③書類作成

④特許庁提出

 事例をふまえて解説しますね。

 出願人➤占い屋

 商標名➤「占い小僧」

 商標に使う商品・サービス「パワーストーン」「占いのサービス」

①先願調査では登録した商標と同一・類似の商標が登録されていないか確認

 商標の登録では、商標が先願商標と同一・類似であり、指定商品・指定役務が同一・類似である場合には商標登録できません。

このため、最初に似たようなものがないか調査しましょう。

 J-platpatを開きます。

 「商標検索」を選択します。

商標検索の選択

 「称呼(類似検索)」を選択します。

商標検索サイトの称呼の選択 

 称呼(文字)が類似していると判断したものが検索結果で表示されます。

 ただし、検索結果で表示されたものが、必ずしも特許庁審査官により、商標と類似するものと判断されるわけではありません。

 次に、下の図のように商標の文字を入力します。

 ここでは「ウラナイコゾウ」とカタカナで入力します。

商標検索サイトの称呼の入力

 すると、類似していると判断した先願商標が表示されます。

商標検索サイトの表示結果

 あなたは表示された商標を確認して類似しているかどうか確認します。

 上の図では、明らかに「占い小僧」とは異なるものですので、「占い小僧」は先願商標との関係からは登録の可能性があるといえます。

 一方、今度は、文字「コゾウ」だけで類似している者があるかどうか見てみます。

 同様にして、「称呼(類似検索)」で「コゾウ」を検索してみます。

商標検索サイトの表示結果の一覧

 すると、395件も表示されました。

 395件も1つ1つ確認していくのは大変です。

 そこで、検索を絞っていきます。

 検索を絞る上で役に立つのが「類似群コード」です。

類似群コードとは➤類似の商品又は役務を示したコード

 商標は、商標が先願商標と同一・類似であっても、指定商品・指定役務が非類似であれば、商標登録ができます

 このため、商標だけでなく、指定商品・指定役務が類似のものを絞っていけば効率よく確認することができます。

 そして、その指定商品・指定役務が類似のものとして参考になるのが「類似群コード」です。

 ここでは、類似群コードの調べ方・使い方について説明していきます。

類似群コードの調べ方・使い方

 まずは、「占い」のサービスの類似群コードを調べます。

 下の図のように、「商品・役務名検索」を選択します。

「商品・役務名検索」を選択

 次に、「類似商品・役務審査基準」を選択します。

「類似商品・役務審査基準」を選択

 「類似商品・役務審査基準」を選択します。

 一番上のものが最新版ですので、一番上のものを選びましょう。

「類似商品・役務審査基準」を選択

 すると、下の図のように第1類~第45類まで分かれた区分が表示されます。

 今回、占いのサービスは第45類であることが分かっているので、「第45類」を選択します。

「第45類」を選択

 すると、下の図のように各サービスごとに対応する類似群コードが表示されます。

 「占い」の場合には類似群コードは「42U02」であることが分かりました!

類似群コード

 そこで、「称呼(類似検索)」に「コゾウ」、類似群コードに「42U02」を入力します。

類似群コードに「42U02」を入力

 すると、以下の図のように395件表示されたものが3つだけに絞られました!

検索の絞り込み

 以上のような感じで先願調査をして同一・類似の商標がないかを確認していきます。

②指定商品・役務の指定と区分を指定する

 特許庁のサイトを開きます。

 下をめくっていくと「商品(エクセル)」「役務(エクセル)」エクセルデータがありますのでこれをダウンロードします。

 ダウンロードしたエクセルデータを開きます。

 商標「占い小僧」は占いのサービスに使うので、占いのサービスがどの区分に分類されるのかを調べます。

 一つ一つ丁寧に調べていくとやっかいなので、「占い」「占」「占星術」といったキーワードをCtrl+Fで検索してみます。

 すると、下の図のように、占星術が第45類の区分に分類されていることが分かりました!

第45類の区分に分類

 これで、商標「占い小僧」に対応する区分「第45類」が分かりました!

 商標出願に必要な商標の情報はこれだけでOKです。

③商標の出願書類の書き方の例

 続いて書類を作成していきます。下の例は、標準文字。

 書類を作成

 以下では、商標を「占い小僧」、区分を第14類、第45類とした場合について書類の書き方を説明していきます。

①余白は上が6cm以上、左右が2cm以上が原則です

②用紙の左上に手数料に相当する特許印紙、その下に金額を記載します。特許印紙は郵便局で手に入ります。

③整理番号・・・これはあなたが自由に設定してOKです。

④提出日・・・実際に特許庁へ提出する提出日を記載します。

⑤標準文字・・・標準文字で商標登録をする場合には、【標準文字】を挿入します。

⑥区分・・・区分が複数ある場合には、並列して1枚の書類に記載します。

⑦氏名又は名称・・・屋号は使えません。氏名か法人名を記載します。

⑧氏名又は名称の隣に印を押します。忘れないようにしましょう。

 より詳しく知りたい方は特許庁のマニュアルをご参考いただければと思います。

 手数料の計算が面倒ならシミュレーションがあるので利用しましょう。

 こちらのサイトから開けます。

 シミュレーション

 もし作成した書類が不安なら、

「特許庁へ電話して聞いてみる」電話03-3581-1101こともありです。

 担当者が教えてくれるでしょう。

④出願書類の特許庁へ提出

 最後に特許庁へ提出します。

 書類を封筒に入れて、特許庁へ郵送します。

 封筒には「出願書類在中」と記載します。郵便局で受け付けた日が商標出願の日となります。

郵送先

 〒100-8915 東京都千代田区霞が関三丁目4番3号

 特許庁長官 宛

4.商標登録を自分でやる場合の登録までの期間は?

 商標登録を自分でやろうが弁理士に代行してもらっても、期間は通常1年ほどかかります。

 1年を約2か月に早めるために早期審査の利用が有効です。

 早期審査については「商標の早期審査の要件と書き方と誤解しやすいポイントまで徹底解説が参考になります。

5.商標登録を自分でやる場合の質問集

最初は文字商標で登録すべきか、ロゴ商標で登録すべきか迷うなあ。

文字で登録することをおすすめします。理由は「文字商標とロゴ商標はどっちをとるべきか!?【結論:文字です】」を参考にしてください。

特許印紙ってどこで手に入るの?

郵便局で手に入ります。「収入印紙」と間違えないでください。